週刊少年ジャンプ2020年29号を読んだので、感想を書いていきます。例のごとくネタバレ注意です。
新連載『破壊神マグちゃん』短めなあらすじ
狂信者の教団に召喚された破壊神マグ=メヌエクが、最強の破壊の力を持って教団と対立する聖騎士団を破滅しようとするところから物語は始まります。
聖騎士団は、何とか封印の宝珠でマグ=メヌエクを封印することに成功するのですが――
後のマグ=メヌエクの言によると、どうやら上記の出来事から600年後ぐらいが経った現代、
どこかの海辺の田舎町にて、少女、宮薙流々(みやなぎるる)が偶然封印された宝珠を宝石と間違えて拾い、しかも亀裂を入れて最終的には封印を解いてしまいます。
戦闘能力皆無の少女の前に最強の破壊神が今ここに封印を解かれるという絶望――かと思えば……
マグ=メヌエク
「む? 何だこの肉体は…? ……封印の宝珠の影響か…」
何と非常に弱そうな、見た目だけはイカのような胴体に一つ目がある、とても小さいサイズの肉体に変化していました。
流々
「気持ち悪ッッ!!!」
そして流々にぶん投げられます。
事情を説明し、元の肉体に戻ることを目的として流々の家に住みつくマグ=メヌエク。
しかし名乗った際、流々は、
流々
「マグ…? マグネ…。……マグ…何て?」
マグ=メヌエク
「マグ=メヌエク」
流々
「マグヌ…………オーケーマグちゃんね!!! あたしは流々ちゃんね。よろしくね!!!」
マグちゃん
「…………下等生物共(ニンゲンドモ)とはいえこれ程までに知性を感じぬものが存在するとは…」
そんなこんなでタイトル回収の破壊神はマグちゃんと呼ばれ、一人と一匹(?)の奇妙な共同生活が始まるのでした。
新連載『破壊神マグちゃん』感想
正直、絵の印象(ジャンプに掲載されるぐらいだから画力はもちろんあるのですが、先週があの矢吹先生の新連載だったので、矢吹先生と比較すると当然劣る)と、
冒頭のマグちゃん(その時はマグ=メヌエクかw)の召喚と聖騎士達とのやり取りでつまんなさそうと思ってしまったのですが…
面白いですねw
最強の破壊神が一気に弱くなって「気持ち悪っっ!!!」て流々には言われてたけど私的にはそこそこ愛着がわく見た目になるっていうのはとても面白いですw
まあ最強が最弱になるというどこかで聞いたような話、とまではいきません(マグちゃんはそのヘンテコな肉体のせいで力を使いすぎると自分がしおれてしまうだけで、力が使えないわけではないですから)。
が、かつて破壊を意のままにしていた破壊神が破壊できず、それどころか流々に掃除のために掃除機をかけることを頼まれる始末。
しかも……
掃除機が上手く使えず、自分が掃除機に吸い込まれるw
マグちゃん
「貴様…我を再び封印するつもりであったか…!!!」
流々
「違うわ!!!」
掃除機に魔封波のごとく吸い込まれるw
流々
「自信満々で掃除機すら使えないとは…マグちゃんって偉そうな割には実はポンコツなんじゃ…」
マグちゃん
「!!!?? 凡…骨…。…我が…?」
あれですね、いわゆるギャップ萌え的な。
可愛い美少女の萌え要素として使われる単語ですが、まあマグちゃんがマスコット枠にもするならこの単語を使用してもいいでしょう、多分w
破壊することが使命の破壊神は、家事の手伝いをさせるとまるで役に立たないというw
あと風呂桶にお湯を入れてそれに浸からせる描写…
どう見ても目玉おやじなんですが、おそらくリスペクトですよねw
それがまたいいw
最後に台風を吹き飛ばすという、我々人間にとっては神のような破壊の力で流々を救うという描写も非常に良かったです♪
破壊の力も、使い方次第でとても良いものになるという非常に分かりやすい例えでした。
先週の新連載がやはり良すぎた故に、第一印象から損をする新連載ですが、
でも読んでみたら非常に面白いですし流々との掛け合いが笑えもしますし、個人的には今後が非常に楽しみな新連載です♪
『ボーンコレクション』
とりあえず今回のカザミくんに対する感想。
その青臭い理想論がどこまで通じるか、と、どっかの作品のライバルが吐きそうなセリフを思い浮かべましたw
妖怪にも良いやつと悪いやつがいて、妖怪でも良いやつは倒さない。
妖怪でも人間界に来たのは事情がある。
人間と妖怪の共生を思わせる内容だったその時…
阿部秋冬
「できる訳ないじゃん。そんな事。妖怪と人間は共存できない。基本害悪とみなし、見つけ次第即抹殺が基本であり掟。そのための陰陽師でしょ?」
カザミ
「俺達はバカじゃない。たとえ陰陽師だとしても、いい奴か悪い奴かの判断はできるでしょ。妖怪だって何か事情があってここへ来てる…見境なく殺すなんて誰でも出来るしそんなの陰陽師の仕事とは思わない」
何気に「見境なく殺すなんて誰でも出来る」という、妖怪術がなければ逆にフルボッコにされるカザミくんの発言にしてはちょっとどうかと思いますが(^_^;)
つまり自分も見境なく殺す実力があるとも言いたいわけですね。
まあ妖怪術はもはやカザミくんの実力ですし、そこは文句ありません(白羅ちゃんは絶対そんなことには力貸さないから、カザミくんが見境なく妖怪を殺すことはどっちにしろできませんが)。
でも、上記は恐らくカザミくんの行動理念そのものの言動ですね♪
そういった存在であれば、人間でも妖怪でも守る。
今回の酒呑童子の事情を聞いて、身を挺して酒呑童子を阿部秋冬さんから守った(秋冬さんはカザミくんを試すためだったらしいけどどこまで本当やら)わけです。
しかし、性格がひねくれている私は、重箱の隅をつつくように疑問を提示するわけです。
良いやつと悪いやつはどう判断するの? 人間を襲ったら悪いやつ確定なの? 今回の酒呑童子は大いに事情があってあの子供達には危害を加えていないどころか守っていたわけですが…
人間側から見たら子供をさらわれているように見えるわけで(そして経緯はどうであれ実際さらわれているも同然)、そういう時カザミくんは人間側より妖怪側に立つの?
例えば今回の大天狗あたりに「人間を襲えば人間になれる」と唆されて止む無く人間を襲った奴もカザミくんは助けるの?
事情を変えるなら大切な存在を人質(妖怪質?)取られて仕方なく人間を襲うとか。
恐らく今回のカザミくんの行動理念ならそれでも妖怪に理解示しそうだけど、上記のような奴に人間が殺されるないし怪我でもしたらカザミくんはどっちの味方するの?
どっちの勢力にも辛抱強く説得でもするの?
例えばもし人間が殺されていたらその遺族に説得するの?
「あなたの家族は妖怪に殺されましたが、妖怪も事情があったのです。あなたの家族を殺した妖怪は悪くありません」って?
そんなんで納得してもらえるの?
まあジャンプで、少なくともこの『ボーンコレクション』ではそんな重い展開の話は絶対にしないだろうしできないでしょうがね。
こういう疑問を挙げまくる程、私は理想論を振りかざすタイプの主人公が苦手なのです(嫌いではない)。
こういう平等主義者は悪い見方をするならば、どっちつかずのコウモリに見られて、最悪人間からも妖怪からも疎まれることにもなります。
だからその理想論が理想のままにならないよう、人間と妖怪が双方納得できるような、そういった結果を持ってその行動理念を示してほしい。
それを楽しみにしています。
秋冬さんもちょっと触れていましたが、
カザミくんのその力の使い方を今後どうするか、というのが見ものですね♪
あと、りのちゃんの扱いがいつもひどすぎですw
マウント取りたい願望が確かに第1話の時点ではちょっと好きになれませんでしたが、だからってオチ担当がいつもひどすぎませんかね?
もう少し良い意味の出番を増やしてあげてほしいですねw
『呪術廻戦』
展開早すぎますね(^_^;)
またもや恵と恵パパの、私の期待するやり取りが見れなかった💦
これがめちゃくちゃ楽しみなのに、そして恵は本気で相手が誰なのか気づいていないのか。
五条先生が幼い恵を見た時そっくり過ぎて嫌な顔するぐらいなのにw
展開が早くても別に良いのですが、先に恵と恵パパとのやり取りを済ませてからにしてほしいですw
ちょっと引っ張りすぎです。
そして真希さんサイドは、まあまたいつもボコボコにされる人たちですねえ(^_^;)
今度は漏瑚ですか。
毎回毎回、そろそろボコボコにするの止めたげてほしいですw
しかもあれ食らったら普通に死にそうなのですが、まあダゴン? というタコにやられた時も生きてたし、きっと生きてはいるのでしょう。多分。
呪術廻戦は普通に人死にが起こる作品な印象ですが、主要キャラはなんやかんやで死なないという、そこは他の作品と共通しているので。
だってあれだけ何度も滅多刺しにされた伊地知さんでさえ生きてるんですから。
あとせっかく禪院パパの術式をようやく説明してくれたのに、漏瑚のかませにするなよw
まあよく読んだら術式の説明は理解できますが、難解なのとその後の展開のせいで頭に入っていきにくいですw
しかし依然として来週以降が楽しみなのは間違いないです。
いまは虎杖より恵視点を優先にしてほしいけど、今週号の引き的には難しいか(^_^;)
『タイムパラドクスゴーストライター』
贖罪の念からか、主人公が常にメンドクサイというか、融通がきかない性格なのがやはり慣れないですね(^_^;)
しかも結局罪を抱えながら、そのまま描き続けているわけですが、まあ罪悪感を持ってるだけマシとはいえ・・・
佐々木
「このまま俺はこの世界に『ホワイトナイト』を送り届けるんだ…! 何が起ころうと完結するまで…! この責任だけは果たす!」
いや結局盗作をし続けるんかい!
というツッコミは入れざるを得ませんw
盗作している事実は分かっているしそれ故に罪悪感に苦しんで葛藤しながら、後述のアイノイツキさんに事情を説明して謝りたい気持ちもあり、死に物狂いで出した答えなんでしょう。
それは分かります。
でも責任という言葉を安易に使って盗作という犯罪を正当化しようとしている印象に見えてしまいます。
ただアイノイツキさんは普通に可愛いですw
天才故なのか、何か発想が突飛で、言動も良いですし普通にもう入選できるぐらいの作品を描ける実力含めて、
何か一々可愛いですね。
あと本当に元引きこもりなのかってぐらい喋りますねw
あのスケッチブックを渡した交流などが、今後の絡みがとても楽しみになりました♪
オチは、まあ10年後だけ合併号だったとか、あるいはこの現実世界で実際に起きたように、新型コロナウイルスによる発売中止のような事態が未来で起こっていたとか、
あるいは未来のアイノイツキさんが急病で休載とか。
アイノさん一人が休載してもジャンプは発売されるが、「ホワイトナイトが掲載されている」ことが関係しているなら、該当のジャンプが発売はされているけど佐々木のもとには届かない、という条件になるとか。
まあ要するに、10年後だけは該当号が休刊日になるか他の届かないような事態が起きていたのであり、もう二度と10年後のジャンプが届かないようなことにはならないでしょうね。
もし二週間後以降も届かないということになっても、多分レンジが直って復活するでしょう。
というのが私の予想ですw
でないとこの作品がまだ6話目なのに完結してしまうのでw
『魔女の守人』
打ち切りは逃れられなかった、のですね💦
本当に惜しい作品でした。
魔女の辛さ、その魔女を守りたいのに殺さないといけない、魔女と魔女の騎士の悲劇の設定は大好きだったんですがね。
立て続けに人気作品が終了してますし、終わる作品の数と新連載で新たに始まる数が合ってないのですが、
つまり掲載作品が減ってるのに、人気のない作品の打ち切りを止めることはしないのですね。
人気作の終了によって作品数が減ること自体は達成しているのだから、今回の打ち切り候補は無しでいけたのでは? と思ってしまうわけです。
まあそのタイミング以外で打ち切られた作家さんとの平等性がなくなるから仕方ないのかもしれませんが、
でも打ち切りを含めた完結作と新連載の数が明らかに合ってないから、もう少し何か解決策を考えてほしいですね。
いずれにせよ、安易な打ち切りがジャンプは他誌よりも多くて、そこが昔から好きになれない点です。
そして魔女の守人、非常に不本意だったでしょうが、
大いに端折られたとしても、全ての魔女と魔女の騎士が、本来の意味で魔女とその守人の関係になれた。
そしてマナスファに至っては、魔女を生きて引退することが出来た。
その事実が分かって本当に良かったです。
そこに至るまでのあらゆる死に物狂いの困難、過程があって、それが見れなくて残念でしたが、
それでも、最後はそのハッピーエンドで終わって良かったです♪
不本意だったでしょうが、坂野先生、お疲れ様でした!